税理士との報酬・業務トラブルの相談先
報酬の請求や資料の返却などで税理士と意見が合わないときは、当事者どうしの話し合いのほかに、税理士会の紛議調停制度という選択肢があります。東京税理士会の案内をもとに流れを整理します。
最終確認日:2026-10-12
紛議調停制度の概要(東京税理士会の例)
- 対象:同会の会員が、国内で税理士または税理士法人の名称を用いて行った業務から生じた紛議。別の資格で行った業務や海外での業務は対象外で、他の税理士会の会員との紛議はその税理士会に申し立てます。
- 費用:調停費用は原則として無料。ただし、特別に要した費用(弁護士報酬等)を負担する場合があります。
- 申立て:申立書(正本・副本)と番号を付けた証拠書類、発行から3か月以内の住民票または登記事項証明書(マイナンバーの記載がないもの)を郵送します。
- 流れ:紛議調停委員会が受理を判断し、受理されると相手方は約3週間で答弁書を提出。第1回の期日は申立てから2〜3か月後が目安で、本人の出席が原則、複数回になることが多いとされています。
- 結果:合意の見込みがない場合は不調で終了。調停が成立すると民法第696条の和解の効力があります。申立てを取り下げた場合、同じ相手に同じ内容で再申立てはできません。
- 窓口:東京税理士会 紛議調停委員会(03-3356-4476)。
他の地域の税理士会にも同様の制度がある場合があります。相手の税理士の所属税理士会は、税理士情報検索サイトで確認できます。
トラブルを防ぐ契約時の確認
- 業務範囲を契約書に列挙し、範囲外の業務の料金を明記する
- 報酬の支払時期と、決算・申告料の請求時期
- 解約予告の期間と、途中解約時の精算方法
- 預ける資料の返却方法と時期、データの形式
- 見積や重要な説明はメールなど記録が残る方法で受け取る
税理士でない者とのトラブル
相手が税理士でない場合、税理士会の紛議調停の対象にはなりません。税理士でない者が申告書の作成や税務相談を行っていた疑いがある場合は、国税庁のリーフレットが所轄の国税局・税務署への連絡を案内しています(ニセ税理士への注意)。
相談先・申込先の選び方
まずは契約書と見積書、やり取りの記録を整理し、事務所に書面で確認を求めます。それでも解決しない場合に、相手の所属税理士会の紛議調停制度を検討します。法律上の請求を伴う紛争になった場合は、弁護士への相談も選択肢です。新しく税理士を探す場合は、初回相談の質問リストで契約条件を確認してください。
出典
- 東京税理士会|紛議調停制度(2026-10-12確認)
- 東京税理士会|相談窓口のご案内(2026-10-12確認)
- 日本税理士会連合会|税理士情報検索サイト(2026-10-12確認)
- 国税庁|リーフレット「その税務相談、違法です ~にせ税理士にご注意~」(令和7年12月・PDF)(2026-10-12確認)
確認日:2026-10-12。制度・期限・受付条件は変わることがあるため、手続の前に各公式ページで最新の情報を確認してください。
月額だけでなく、総額と条件も見てみよう。